氣の呼吸での発声練習

古い卒業生や先生は覚えていらっしゃるかも知れません。以前玉川学園に同僚で高浪先生という音楽の先生がいらっしゃいました。今は国立音楽大学の教授をされています。
先生は作曲も得意で中学年生が入学式で歌う「春」とか「夏の歌」「未来を豊かに」など沢山の素晴らしい歌を玉川に残してくれた素晴らしい先生です。

昨日氣の講習に出かけたところ駒込学園に国立音大を主席で卒業されたという若い女性の先生が居られました。

高浪先生を良くご存知で、先生からは楽しく「ハローハロー♪」と「合唱」を指導されたそうです。

その音楽の先生が懇親会の席で私の前に座り、合唱練習の時に「氣の活用」が出来ないかと質問されました。
 そのときはあまり時間もなく、「臍下の一点で発声練習をすることが大切です」とお答えしましたが、さらに楽しく元氣になり、音がぶれなくなる氣の発声法をお教えします。

今日の放課後、合唱部の生徒に「氣の全身呼吸法」を教え氣の発声練習を指導しました。とても素直な生徒達で、すぐに臍下の一点がわかり、全身の力を抜き、リラックスして、身体の重みを最下部(つま先)のあることを意識した立ち位置がわかってくれました。そして30分ほど楽しく発声練習をしました。
 彼らはすぐに身体も心もぶれないことを理解し、素晴らしい声になっていくのがわかりました。

発声練習のポイントは氣の呼吸とほぼ同じです。
私は尺八をやりますが、とにかく吐ききることです。
これが健康にも長寿にもつながるのです。

それでは氣の全身呼吸法による発声法をお伝えします。

(1)両足を肩幅程度にして、つま先に重みを感じて立ちます。
(2)両手の手首を早く振り、指先をブラブラさせて、全身の力を積極的に   抜きます。
(3)肩を二回上下させ、リラックスします。
(3)合唱のリーダーが和音を調整し、最初の音を出します。

(4)ハヒヒヘホのハの口の構えをします。
(5)その口構えで力まずにハーモニーを保ちながらアーと力まずに喉の    奥から優しく声を出します。
(6)この時ソプラノ、アルト、テナー、ベースそれぞれが和音を保ちなが   ら苦しくならないように声を出し切ります。無理に声を出さないこと   です。
(7)声が乱れずにもうこれ以上出ないところまで出したら、首を下げて息   を2秒間止めます。
(8)そして各自のペースで鼻からゆっくりと、つま先から足首、膝、おな   か、胸、首、そして最後に脳まで60兆の細胞に酸素を送り込むイメー   ジを持ちながら最後には首を持ち上げて吸い上げます。

 この発声法をリーダーが時々最初の和音を変えながら力まず一斉に声を出し、出せるところまで出すのです。吸うタイミングはそれぞれが違ってかまいません。

 誰が一番長く安定して綺麗にしかも、音がぶれないで出せるかを競ってみると練習も楽しくなります。

 駒込学園の音楽の先生も玉川学園の合唱部の皆さんも是非頑張ってやってみてください。

 呼吸法と発声法と同時に楽しみながら出来ます。