世界に誇れる日本の文化「氣」

 私どもの学校から海外に長期留学に出かけているある高校生から嬉しいメールが届きました。私どもの学校はチャットで世界中から24時間アクセスできます。野球の好きな彼は「先生の氣の活用法のメール、毎日見ています。先日の野球の試合でのリラックスの仕方、とても参考になりました。今度やってみます。また何か参考になることがあれば教えてください」と言うものでした。私は次のようなことをメールで教えました。
 リラックスして気を出すと、腕が本当に伸びるのです。これは実際に目の前で、すぐに実証できます。
 前にも述べましたが、簡単に言いますと、両手を太ももの外側に置き、水を切るように20秒間しっかりと振るのです。松井選手はこの効果を伝授されています。しかし、グラウンドで打席に入る前にやると皆さんにまねをされますので、その代わりに肩を二回ほど上下させますね。あれです。彼はあれをやることで臍下の1点に心を沈め、身体の重みを最下部(つま先)に置くことを意識します。そうすることで心身統一が出来るのです。合氣道の究極の極意です。そこに身体の全ての氣を集中させれば身体がぶれなくなり、集中力が抜群に出ます。もちろん学習の姿勢も同様です。この臍下の1点を意識して座り教師の話を聞けば驚くほど、理解力が高まります。
 私はその留学生にさらに次のように指導しました。
「次の日の授業から背筋をピンと伸ばし、椅子に浅めに座り、臍下の1点を意識し、先生の話を聞きなさい。」そうすれば「日本人はなんて姿勢がいいのだ!」と言われます。日本の武士は昔からこの氣の出る姿勢で座っていました。しかもこの座る姿は勢いがあるだけでなく、長時間座っていても疲れないのです。そして驚くほど集中力が出、学習効果もあがります。
 先日お話したドイツ人にもこの姿勢と、呼吸法を教えたところ驚きと感謝で、私に会うたびに会釈をするようになったのです。ドイツにお土産に持って帰ると言われました。
 とにかくすべてのスポーツでこの氣の活用はすばらしい結果が生まれるのです。リラックスすれば本当に腕が伸びるのです。だからイチロウ選手は打席で腕が伸びるための儀式のようなしぐさをするのです。あれはイチロウ流の氣の出し方なのです。彼の伸びる腕が外角に逃げるボールをも捉えるのです。これだけお話すれば、剣道でも、ボクシングでも、空手でもどれだけ有効かがお分かりいただけると思います。
 外国の日本人の方々「氣」はすごいですよ。日本古来の氣を理解し、このすばらしい文化を是非世界に広めてください。特に心身統一の呼吸法を教えて積極的な毎日を送ってください。
次回は耳のマッサージの効果とその方法についてお話します。

 今日も一日が有意義でした。感謝です。