教室中にプラスの氣を!

 <クラス内の対人関係を良くする氣>
 クラスには色々な子がいます。それぞれが良い点を探して、「君はこういうところが良いよ」と言える集団になればそのクラスにはプラスの氣が充満してきます。逆に悪いとこだけを指摘したりしていると、マイナスの氣が充満してくるのです。氣は本当に伝染します。
 7月に玉川学園講堂で一貫教育セミナーがありました。初めに「品川区の教育改革と一貫教育」という基調講演が品川区の教育長、若槻秀夫氏からありました。品川区の小中一貫教育が沢山の成果を挙げているという報告でした。私達の学校でも、現在独自のK-12という一貫教育を実践して大変な成果を挙げています。生徒達のアンケート調査では学習面では安心して学習が出来る、などプラスの結果がほとんどでした。しかし、この品川区の学校での生徒の意識調査アンケートで一つだけ気になる発表がありました。そのアンケートでは「上級生になるにつれて自分に自信が無くなる、同じクラスの仲間に不安を覚える」というのです。私は午後の分科会でこの点について、シンポジストに質問しました。「これはなぜでしょうか?なぜ学年が進むにつれて同級生に対しての不安が増すのでしょうか?」若槻氏はこの点はさらに調査研究をしなければならないとおっしゃいました。シンポジストのお一人である、立命館の前校長、川崎昭治氏も私と同様の疑問と不安をお持ちでした。私は、「心の教育」に答えがあるのではないかと問題を投げかけました。クラスの子供達が、お互いに切磋琢磨して学習に取り組むことはもちろん素晴らしいことです。しかし、お互いが、お互いの良い点を発見し、認め合うこと、それを口に出してお互いがそれぞれに「光っているんだ!」という「心の教育」が今こそ必要なのではないでしょうか。心が落ち着いていないと不安になるのです。気持ちがブレていると、良い氣がでなくなるのです。担任が率先して、クラス委員が率先して、お互いにプラスの言葉を沢山言えるようにすれば自分のクラスに不安を抱く子はいなくなるでしょう。臍下の一点に心を静め、リラックスし、プラスの氣を多く出せば、落ち着いて周りがよく見えるようになるのです。それには先ず、教師が氣の存在を理解し、これをクラスで活用できるようになれば、生徒も安心して自分のプラスの氣を出せるようになります。担任の一番の仕事はその子に「自分はこの点で光っている!」というものを見つけてあげることではないでしょうか。生徒達にとって一番嬉しいのは自分の良いところを担任やクラスの仲間から指摘してもらうことなのです。そしてその言葉を耳にした生徒が、今度は他の子の良い点を指摘してくれます。これがプラスの氣なのです。プラスの氣はこのように全員に伝染していくのです。逆にマイナスの言葉を発すればマイナスの氣がクラス内を支配します。それを防ぐのも教師の大事な仕事です。担任は、生徒達に「君達はやる氣」を出せばなんでも出来るんだよ、ということを証明して見せてあげて下さい。「折れない腕」を良い言葉と悪い言葉で実験して見せてあげるだけでも生徒達はびっくりして本当に「やる氣」を出せるようになります。クラスの子供達がそれぞれにお互いの良い点を見つけ、お互いを認め合ってプラスの氣を出せる集団になる日が必ず来ます。
 大人の世界でも同じです。相手の氣を知ろうとすることが大切です。国と国とも同じです。国と国がお互いに必ずやあるであろう、それぞれの国の良さを発見し、認め、相手の国の「氣」を尊重する事が大事ではないのでしょうか。そして相手のプラスの面を見て、お付き合いをすれば何事も良い方向に行くのではないでしょうか。皆さん、プラスの氣を世界中に広めましょう。自分さえ良ければ、他人はどうでも良いというのはマイナスの氣です。このマイナスの氣が地球上の争いごとを広げ、地球の環境を悪化させている最大の原因となっているのです!