学校講演会は『氣の活用法』

学校での父母教養講座などを通して先生方生徒達、ご父兄を明るく元氣にする『氣の活用』の講演活動を展開しています。

「今こそ笑顔が欲しい教育現場」

          NPO法人 氣の活用コム 副理事長 栗田和悦


 今、トランプ大統領の政治は世界中を混乱に陥れている。イスラム教信者への排他主義のみならず同盟国への思慮のなさ、アメリカ一国主義には呆れるばかりである。神奈川や新潟でおきていること、福島県内から逃れていった子供をいじめるという、あってはならないあのいじめっ子のやり方と同じである。今から数十年前のある週刊誌の全国調査によると日本で最も情に厚い県民は福島県で、その真逆は神奈川県と書いてあったのを記憶している。震災後、関東のあるレストランの駐車場に停めてあった会津ナンバーの車に「帰れ!」と落書きがされていたと聞き憤慨したが、トランプ大統領も同じではないか。遠い昔に賊軍の汚名をきせられ、極寒の北の地に流された会津の先達に思いをはせると心が痛む日々である。ここに故川島廣守会津会会長の言葉を会津会会報九十四号から拾い起してみたい。


『明日の経済も大事だが、考えなければならないのは明日のための精神ではないだろうか。社会が経済的にどれほど豊かになろうと、様々な意味で弱者は存在する。そしてどんな弱者も生きる権利はある。この弱者との共生こそが人類愛であり、ヒューマニズムというものであろう。それは強い意志と優しい心だ。新しい時代を生きるための新しい「人生哲学」はこの精神をはなれてはありえない。我が国古来の山川草木のすべてに、「いのち」と「こころ」があるという日本人の感性を大事にしていきたい。我が国が誇っていい文化的伝統を絶えず新しい目で見直しながら、それをさらに育てなければならない。その意味から、ひとが「頑迷」、「愚直」とわらっても「ならぬことはならぬことだ」という会津人のエートスは、わが風土と歴史の遺産である。戊辰の悲劇を耐え抜いた先人の力は、この中から生まれたのである。この遺産を道統として守り育てなければならないと思うのである。』    「会津会会報第九十四号」故会津会会長川島廣守

会津四家の一人山内氏の下で会津藩を支え続けた奥会津金山町サポーターの私は震災後、現在、福島県や東京都、神奈川県の学校や公会堂、公民館等を回り、NPO法人『氣の活用』心の教育・道徳教育・メンタルタフネスの大切さを届け、いじめをなくし、健康の呼吸法、「氣の活用」を届ける講演活動をしている。
公立、私立学校の教師、親御さんへの「教育問題の提言として」として私は平成21年に「心の教育の実践と『氣』」を湘南社から出版(会津会会報119号でも紹介)し、昭和45年から学校法人玉川学園に43年間英語の教師、帰国子女教育、宗教教育を担当してきた経験を活かし、王貞治氏と同じ「合氣道」との出会いをもとに書いたものである。
王貞治氏とは故川島会津会長の葬儀でお会いし、会津藩の技から生まれた武道の合氣道の話をし、合氣道十段の故藤平光一氏から直接指導をされたいきさつをお聞きした。

『氣の活用』との出会いは私が現役教師時代に部活動のソフトボール部の監督をしていた時に主将だった岡村暁子さんの父親であるNPO法人 氣の活用コム理事長の岡村隆二氏との運命の出会いであり、現在私はここの副理事長である。
『氣』とはまさに生命エネルギーである。
全ての生き物は大宇宙の「氣」によって生かされていると幼少時に教え「 感謝の心」を育てることから環境教育は始まるのである。「ありがとう」の五文字を言葉に出し、笑顔で「氣の力」を前面に出した時に人は真の実力を発揮できるのである。強い心を取り戻すには日々感謝の心で一日一日を明るく、積極的に生きることである。信じること、笑顔で自分の心を強く持つことから「心の力」「愛の力」「氣の力」が生まれるのである。
NPO法人氣の活用コムで伝えている『氣の活用』とは、心身統一合氣道の創始者である故藤平光一師が創建された「心と身体を一つに統一する『心身統一』と座禅などで培う「仏教哲理の『心身一如』を研修としてプログラム化したものである。」『心身統一合氣道』の投げ技を除いた「心の力」の出し方、そしてその「心の導き方」、「呼吸法」などである。

合気道の源流は会津藩であると書かれた本に出会い感動した。
東京大学東洋文化研究所の鎌田茂雄教授と、合気道創始者植芝盛平師の内弟子天道流合気道管長の清水健二氏の共同著書「禅と合気道」(人文書院)の111ページには次のように記されている。
「さて、合気道の源流をみれば、もと源家より伝わり会津藩に伝え残され、藩内で五百石以上の藩士にのみ極秘武術として指導されていたそうである。
その会津藩武田惣角師に師事されたのが植芝盛平氏先生であるわけです。 合気道は自分の氣に相手を吸収するということです。したがって、氣の鍛錬養成が必要になってくるわけです。」

 仏教に『無財の七施』がある。「眼施」「和顔悦色施」「言辞施」「身施」「心施」「床座施」「房舎施」の七つである。会津藩を奥会津から支え続けた先祖を持つ金山町に生まれ、密教と易学を学んだ祖父が付けてくれた私の名前『和悦』はこの七施の二番目にあたる『和顔悦色施』(わげんえつじきせ)からとったものである。この意味は、お金はなくとも時間がなくとも他人様に施せるものがある。それは「優しい微笑みを湛えた笑顔で人に接すること」と教えられたものである。これが実は「氣」なのである。43年間の教職経験を活かし、現在私は「笑顔で氣を出す方法」「ここ一番で本来の力を発揮する方法」を全国の学校や公民館、公会堂で二人一組になっていただき、和顔愛語、笑顔で氣を出すと人の力はどう変わるかを実技を通して体得していただく講演をしている。

<学校での講演内容> (NPO法人氣の活用コムのHPより)

私たちの日常生活の中には・・・

私たちの日常生活の中には氣に関する言葉がたくさんある。
「元気、勇気、活気、気合、志気、強気、本気、気楽、陽気、根気」
「気を吐く、気持ちが良い、気が入る、気が出る、気がつく、やる気がある」などがある。
これらの反対語として「弱気、陰気、内気、気が滅入る、気が重い、気にかかる、気を抜く、気に障る」などがあります。
「病をしても気まで病むな」という言葉があります。身体の故障すなわち病は一時的に仕方のないことですが、気まで病むと弱気になり、生命力を衰えさせ、治る病も長引かせたり、悪化させたりするという意味です。
また、逆に「気が張っている」と、厳寒のもとでの水中訓練でも、風邪ひとつひかずにやることができます。このように氣に対する心構えによって、病気になりにくくなったり、精神を落ち着かせたり、或いは不安がらせたりするようです。
それでは、この氣とは一体何でしょうか。

「氣」とは何だろう
“氣”とは、生命力です。
それは、人間や他の動植物それぞれが持っている生命力であり、更にその生命を生み出し、育んでいる大自然の“根源的な生命エネルギー”そのものです。
私たちは、この大自然に満ち満ちている大きな“生命エネルギー”を、自分の中に取り込み、自己の生命力を最高に高めた状態で笑顔でことにあたり『日常生活や、人生万般に活用すること』が最も大切なことです。

生命力を高めるために
人間には「心」と「身体」があり、その性質が全く違います。
 「 心 」… 色もなく、匂いもなく、形もなく、自由自在に飛んでいける。
 「身体」… 色もあり、匂いもあり、形もあり、動きに制約を受けている。
「心」と「身体」は、車の両輪のようなものですから、バランスよく一つになって働かなければ人間の生命力は高まりません。「心」と「身体」の性質・関係をよく理解し、『心と身体を一つに統一』して、バランスよく使うことが重要です。

「心」と「身体」の関係・・・『人間本来の力』の発揮
人間の「心」と「身体」は、氷山に例えられます。
目に見える部分は、氷山全体のほんの一部分であり、大部分は水面下に隠れています。
私たちが「自分の力」と思っているものも、実は「氷山の一角」の目に見える部分に過ぎず、もっと大きな力が目に見えない所に隠れているのです。
目に見える部分が「身体」で、水中の見えない部分が「心」です。
『心と身体を一つに統一』して使った時、氷山全体の力が発揮され、我々の生命力も最高に活動し、自己の持っている総合力が発動するのです。この総合力が『人間本来の力』です。
俗に「火事場の馬鹿力」と呼ばれているのが、この「心」と「身体」を統一した時の『総合力』なのです。
私たちは、氷山の一角しか使っていないのです。

「心」と「身体」を一つに統一して、氷山全体を使う『四つの方法』
「心と身体を一つに統一」するための方法として、心身統一合氣道の創始者である藤平光一宗主が、武道の合氣道を通して創見された「心身統一の四つの方法」を実技指導します。武道の合氣道から“投げ技”を取り除いたプログラムです。
 氣を出す <やる氣の出し方>
       折れない腕、折れない心(レーザービーム)
 全身の力を完全に抜く <力(りきみ)のとり方>
       真のリラックスの方法とその状態
 身体の全ての部分の重みをその最下部に置く
       真の落ち着き
 臍下の一点に心を静め統一する
       心の静め方。不動心、不動体、心身統一の姿勢

氣の全身呼吸法
『氣の全身呼吸法』を体得して、常に外気と交流していれば、全身に生命力がみなぎり、プラスの氣に満ち満ちた身体になり、自然治癒力も高まります。
風呂のシャワーで身体の外側を洗うように、『氣の全身呼吸法』によって、身体の中側を氣で洗い、60兆の細胞の一つひとつに酸素を送り込み、活性化させるのです。
自分の吐く息は、目前で消えるのではなく、天地の果てまで貫き通るのだと思って吐きます。
体内の邪気、悪気を吐き出し、吐き清めるつもりで行います。
吸う時は、天地清新の氣を吸い上げ、臍下の一点に収める。全身に清新の氣が充満します。
この外呼吸と内呼吸、さらに皮膚呼吸の全身呼吸が『氣の呼吸法』です。
慣れてくれば、大自然のリズムと、自分の呼吸のリズムが一致してきます。
自分が呼吸しているのではなく、大自然そのものの呼吸に任せて、呼吸するようになります。
その結果、「真のリラックスのしかた」「真の落ち着き」「心のしずめ方」「不動心・不動体」が、より深く体得できます。

日常生活への応用
目標を決めて氣を通す
目標は決めただけではダメ。それに自分の念が通ってないと実現しない。
成功したイメージをつくる
「物事を成し遂げた姿」完了形でイメージする。
対人関係に氣を活かす
自分に争いの心があるうちは、相手もそれを捨てません。争わずして相手を導くことが対人関係の極意です。相手の氣
を尊重し、自分の氣で相手を柔らかく包み込む。
プラスの言葉/プラスの考え方の重要性
プラスの氣を出すためには、笑顔でプラスの考え方をして、笑顔でプラスの言葉を使うことが大切です。笑顔で語る言葉には力があります。
プラスの言葉  … 「自信がある」「必ずできる」「大丈夫だ」「ありがとう」など。
プラスの考え方 … 「まだ30分あるぞ」「まだ55才だ」「まだ1,000円ある」など

結び
<天地・大自然・大宇宙>に満ちている“氣のエネルギー”を、自分の中に取り込んで、『生命力を最高に高めた状態で、笑顔で事に当たり、人生万般に活用すること』は、まさに「大自然の一部である人間としての生き方」に通じます。
“氣”とは、誰もが一様に、『本来、持っている力』です。そして、笑顔で愛の言葉を使うことにとって“プラスの氣”が拡がっていきます。
この氣の力を活用して、自分の人生を、気高く、正しく、強く、楽しく闊歩していこうではありませんか。

親御さんや校長先生の感想
  昭和村小学校の校長先生からの手紙

昭和村にも暑い夏が例年通り訪れ、昨日から夏休みに入りました。会津の子供達は原発事故などなかったかのようにプールで水泳練習に励んでおります。
 栗田先生におかれましても、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 先日は、本校児童と教職員の為に心に滲み実際に活用できる素晴しい氣の活用法を教えていただき、誠に有難うございました。栗田先生は大変ご多忙の中、純粋に復興支援ボランティアとして、はるばる昭和村までお出でいただき、情熱のこもったご講演をしてくださいました。また、私の個人的なテニスの話まで氣を入れて聴いてくださり、核心をずばりと突いたアドバイスまでいただき、本当に感激いたしました。御蔭さまで私自身も、先週末県北地区の大会に出場し、決勝戦で0−3とリードされ、「このままでの流れでは一方的なスコアで押し切られてしまう」といつもなら弱気が出る所で肩上下二回と臍下の一点で心を鎮めたら立て続けにスーパーショットが決まり、それをきっかけに大逆転してけっきょく7−6で優勝をすることが出来ました。県総体の時もそうでしたが、大事な場面で自信を持って平常心でプレーをしている今までと一味違う自分がいた氣がしました。私が一番に恩恵を受けてしまったようですが、素直な心で参加した児童や教職員、保護者にとっても大変有意義だったと思います。今後の人生に多大な影響があるものと確信します。
眠っていた自分の大いなる力に氣付ける素晴しい機械を与えて下さり、心から感謝いたしております。教師の考えや行動が変われば子供も変わります。先週は子供達も、今まで以上に安定した心で、希望を持って元氣に勉学に励もうとしている様子が随所で見受けられました。これもひとえに栗田先生のお陰と、大変有難く思っております。子供達が書いた感想文と「昭和小学校だより」第7〜8号に栗田先生のことも書かせていただきましたので 送付させていただきます。ご一読いただければ幸いです。
節電の中での暑い夏休みとなりますが、栗田先生のご健康とますますのご活躍を心からお祈り申し上げ、お礼に代えさせて頂きます。
栗田先生に出会うことが出来、本当に良かったです。有難うございました。  
         大沼郡昭和村立昭和小学校長    安藤 哲朗

会津若松市大戸中学校のお母さまからの手紙
 「栗田和悦先生、先日は大戸小中学校合同講演会においでいただきましてありがとうございました。
皆さんが先生のおかげで笑顔になれた事がとても嬉しく、もっともっと多くの皆さんに聞いていただけたらなあとも思いました。
私が先生の事を知ったのは、市連合PTAでの集まりの時です。栗田先生のことが書いてあり、一番に思ったことが、『今度の講演会はこれだ!!今、大戸小中は元氣がない、元気であっても本当に子供達は心から笑っているのだろうか?』などと思い、今までにない講演会をと思い、お願いをいたしました。
私には3人の子供がおりますが、長女は中3で受験生です。次女は中1でこの頃笑顔がなくなっており、長男は小3で甘えん坊で心配でした。
栗田先生の講演を聞いている間、子供はずっと笑顔で特に上の娘達にとっては大事な事を先生から学んだようです。先生の講演を皆さんが聞いている間も、終わってからもすごくいい笑顔で、私はとても胸がいっぱいになりました。
多くの皆さんから次のような感想を頂きました。
『とても良い講演でした。楽しかった!』
『これからもやってみたい、生きる力に良い影響を与えると思います。』
『学校の他の子供達に広めたい。』
『氣を込める、氣を入れるって大事だなと改めて思いました。』『明日からの学校生活に生かしていきたい。』
『これからの人生の生き方を示していただき、すごく前を向いて歩いて行くことの大切さを理解いたしました。誠にありがとうございました。最高の時間でした』など多くの感想を頂きました。
この栗田先生の講演のおかげで私もみなさんもそしてなによりも大戸小中学校が元氣になりました。有難うございました。」
                     大戸中学校 母

 終わりに
 講演をしている時の皆さんの笑顔や、真剣な眼差しを見るのはとても嬉しいことである。
福島県から避難をしてきた学童がいじめられる。自殺をしたくなる。あってはならないことである。現場の教員や学校長は何をやっているのだろうか?文科省天下りにのみ全神経を使っているのだろうか?道徳教育も希薄になり、宗教教育がなされていない今の日本、遠い昔にあった武士道の教えもない今の日本を憂いるのは私だけではないはずである。
 私は日本中の学校を回り、心の教育の重要性を「氣の活用」を通して叫び続けている。平成28年1月には横浜の青葉区公会堂では「いじめを受けない氣の出し方」をテーマに約300名に講演をし、校長先生以下養護教諭、多くの父母の皆様方から喜びの声をいただいた。また10月には都立国立高校の文化講演会の後、約100名のご父兄の皆様方からは「素晴らしかった!さすが会津の男は氣が出ている!」などと、喜んでいただき、計三回出掛け、沢山の感動と喜びの感想文が届いた。福島県内では既に数十回小中高の学校に出かけている。何が一番嬉しいかというと、後日このような喜びと感謝の声が沢山届くことである。
何年かかるか分からないが、今後も故川島会長からいただいた『会津人よ、愚直であれ!』を座右の銘とし、福島県内のすべての学校を回りたい。
講演の後、生徒や先生方、親御さんの笑顔を見た時が「来てよかった!」本当に「行ってよかった!」と思う瞬間なのである。健やかに控えめに生きて学ぶことをこれからも続け、「氣の活用」の効用を日本中に広めていきたい。


「明るい笑顔がまわりを明るくし
暗い顔がまわりをくらくする
いつもほほえみを失わない
そんな明るい顔を持ち続けたい 
自分の顔は自分が見るためでなく
みんなに見ていただくためにある
そう気が付いた時
明るいかおづくりに
真剣にとりくむようになる
心のやすらぎ
静かなよろこび
それが顔の表情筋を
やわらげて
美しいほほえみをつくりだす
明るいかおづくりは
一生の修行である。」
            「ふるさとを思ふ」故川島廣守記念誌より


                                             会津会常任幹事

問い合わせ: kazuyoshi.kurita@gmail.com

ki101@kinokatsuyo.com